石川県/バレーボールスクール/バレーボールクラブ/LEAD
メンタルコーチ 前田佳奈
突然ですが、あなたは『自分の性格を変えたい』と思ったことはありますか?
人前に出ると話せなくなる・友達作りが苦手
声が小さい・暗い・笑顔が苦手
自分の意見を言えない・自信がない
褒められても素直に受け取れない
マイナス思考・ネガティブ
これらは、LEADのバレーボールスクールに来る子がよく抱えている悩みですが、もしかするとあなたも、当てはまる項目があるのではないでしょうか。
本当はもっとこんな自分でありたい、「変わりたい」と思いますか?
それとも、「これが自分!気にせず自分らしく生きていこう!」と思いますか?
もし後者なら、今日の記事は読まなくて大丈夫です!
あなたが変わりたいと思うなら、ぜひ最後まで読んでほしいと思います。
人見知りで、いつも下を向いていた女の子の話
ある時、バレースクールに小学6年生の女の子が体験にきました。
人見知りで声も小さく、無表情でうつむきがち。コーチがアドバイスしても下を向いてうなづくだけ。褒めても喜ばない。
まわりの友達が声をかけてもそっけない態度で、カバーしてくれた友達に「ありがとう」も言えず、プレーはいつもミスを恐れて消極的でした。(本人は恥ずかしかったのだと思いますが。)
スクールに来るということは、やる気はあるんだろうな?
でも、このままの性格だったら友達をなくすことにもなりかねない。このままでは性格が邪魔をして、プレーも上達していかない。
この子がスクールを卒業する時には、必ず「バレーが私を変えた」と言わせてみせる。コートで満面の笑みでガッツポーズできる子に育てていく!
私たちはそう決めて、日々全力でその子と向き合いました。
みんなにどう思われるか不安…
しかし、一筋縄ではいきません。半年経っても一年経っても、まだまだ変わったとは言えませんでした。
プレーは少しずつ上達しているのですが、次のステップに進めない。
声は小さくて出しているとは言えないし、自分がしんどくても次の人の為に!という姿勢もあまり見えない。
アドバイスされたことを意識してるようにも見えない。表情も暗い。
バレーボールって不思議なことに、プレーが上手い・下手ではなく、そうした子のまわりによくボールが落ちます。。。
そんな娘を見てお母さんも、「自分でやりたいと決めたのだからもっと積極的に取り組んでほしい。嫌ならやめてもいいんだよ?」と。家でケンカになり、頭を抱えたお母さんからとうとうSOSがきました。
私が2人きりで話しを聞くと、バレーは上手になりたいから練習したいけど「みんながこわい。」と。
誰かに何かこわいことを言われたわけではなく、むしろ周りのメンバーは優しく声をかけてくれて、教えたり励ましたりしてくれている。みんなを避けているのは自分のほう。本人もそれはわかっているのですが、一歩踏み出せない様子。
それなら無理せず、スクールをしばらく休会しようか?個人レッスンだけ続けようか?という話になりました。
そんな時にやってきたコロナ!
休会しようかと話していた矢先、緊急事態宣言が出てスクールは活動休止になりました。休止後1ヶ月でオンラインレッスンに切り替え、バレーボールの座学やメンタルトレーニング、家でのオンライン筋トレも行いました。
彼女は参加できるかな?もしかすると、このまま辞めてしまうのか?と一瞬頭をよぎりましたが、毎回のトレーニングにみんなと一緒に参加し、ある時は家の外でスパイクジャンプをしている動画が送られてきて、アドバイスも求めてきました。
そして3か月後のスクール再開時、また以前のように、週3回以上スクールに通いはじめたのです!
しかも、スクールメンバーとも楽しそうにしているし、少し積極的に取り組むようになって、プレーも上達していきました。
人は急には変われない。でも…
それから半年くらいたった頃、当時のことを振り返るメンタルセッションを行いました。
私が「あの時を『1』だとすると(10段階で)今は?」と聞くと、
「『5か6』。みんなが話しかけてくれたから、みんなと話せるようになった」
そう彼女は答えました。
当時のセッションメモにこう書かれています。
- 新しく体験に来た後輩にも自分から声をかけられるようになって、そこからプレーも積極的になった。
- 今まではミスしたらどうしよう?ちゃんと打てるかな?とマイナス思考でプレーしてたけど、今は「決める!」と思って打っている。
- 前よりもボールを諦めなくなったし、意識してできるようになった。
- 無理やり打つ回数が減って、ミスが減った。
私が「今より『1』良くなって、自分が『7や8』になるためには?」と聞いた質問には、
もっと大きく変えること。もっと声を出す。新しく入った子に積極的に声をかけて、アドバイスもしていきたい。試合で雰囲気が悪くなった時にチームを明るくしたい。
そう答えてくれました。
そして彼女は、中学3年生になりました。
正直言って、日に日に急成長していったわけではありません。3歩進んで3歩戻った時もあったし、弱虫が出てきて何度も何度も泣いていました。
「いつまでネガティブで生きていくの?」と強く言ったこともあったし、幸介さんからも「意識しないならもうアドバイスできることはない」と言われたこともありましたが、それでも毎回のスクールで一番先に体育館に入ってくる彼女。
次々と入ってくる新しいメンバーとも仲良くなっていって、笑顔を見せる場面が多くなり、コーチと冗談まで言い合うようになり…
最近体験に来た1年生が「人見知りで…」と話していると、その子の肩に手をまわして『一緒一緒!でも大丈夫!一緒に頑張ろうね!』と、相手の子が引くぐらいのテンションで言っていましたよ。笑
プレーの幅も広がり、速攻(Aクイック・Cクイック)が打てるようになり、最近ではワイド(ブロード攻撃)に挑戦しています!
性格は変えられる!
「三つ子の魂百まで」という”ことわざ”があり、『幼いころの性格は年をとっても変わらない』という意味で使われています。
確かに、生まれ持った気質は変えにくいかもしれませんが、その後の環境や経験、人との出会いによって、「行動」や「考え方」はいくらでも変えることができると私は思います。
3週間で変われる子もいれば、3か月かかる子もいます。また先ほどの彼女のように、3年近くかかることもあるかもしれません。
それでも本人が「変わりたい」と思うなら、私たちはとことん付き合います!(しつこいぐらいに。笑)
もうすぐLEADメンバーで出場する大会があります。
練習や練習試合もふくめて、今まで彼女がコート上で満面の笑みでガッツポーズする姿をまだ見たことがありません。
きっと見せてくれる・・・はず!笑
試合の勝ち負けよりも、その姿が見れなければ「私の負け」そう決めているので。
今日も気合入れてスクールへ向かいます!
それでは!