石川県/バレーボールクラブ/バレーボールスクール/LEAD
前田幸介
最近、気温の温度差が激しく体調管理が難しくなってきていますね。手洗いうがいを心がけ、今後のレベルアップに向けて、今一度体調管理に気を配りましょう。
さて、今日は練習試合や大会で自分の力を発揮できない選手の為に、僕からアドバイスをしていきたいと思います。
あなたは練習試合や大会で、
- いつも通りのプレーができない
- 簡単なチャンスボールですら返らない
- ミスをするのが恐くなってきた
こんな状況になることがありませんか?
技術的には、すでにみんなより優れているのに、発揮できないのはなぜなのか。
この時あなたは、精神的にすごくしんどいと思いますが、相手チームは待ってくれません。仲間でさえも、あなたに構っている暇はありません。「今日は調子が悪い」で片づけてはいけません。
ではどうしたらこのような状況を変え、自分の能力を発揮し、チームに貢献できるのか。今は真剣に向き合い考える必要があります。
持っている力を100パーセント出すことが簡単なことじゃないことは僕にもわかりますが、そこに向かって努力することが一番大事で、どんな考えをもって行動やプレーをするかが、カギだと考えています。
全ては目標設定から始まる
まずは、僕の中学生時代の話からさせてください。
僕の中学生時代はエースをしていましたが、試合では毎回『ゾーン』に入ることができる選手でした。
ゾーンとは、集中力が非常に高まり、周りの景色や音などが意識の外に排除され、自分の感覚だけが研ぎ澄まされ、活動に没頭できる特殊な意識状態を指します。 その際には、取り組んでいることに没頭し、驚異的な集中力で予想以上の結果を出すことが可能になると考えられます。
ですが、練習試合や練習ではゾーンに入ることができず、毎回怒られてきたし、そんなもんだと感じていました。
ただ今思うと「今日はこんなもんでいいかな」という、甘えや意識の低さがでていた結果だと思います。
東京と大阪で開かれた2つの大会で、自分が何もできず、スパイクを決めれずに不貞腐れて(ふてくされて)、試合に負けました。この時、自分の甘さを思い知ったのをきっかけに僕は考えが変わっていきます。
- あの選手に負けたくない。
- 他県のチーム相手にも、もっと勝ちたい。
- 全国で勝ち上がりたい。
このような思いを持つことができ、それと同時に、県内で勝っていたことに満足していたというか、天狗になっていた自分に気がつきました。
この2つの遠征から、当時の僕は目標を立てることを始めました。
- 県内大会の優勝
- 北信越大会も優勝し、全中出場
- 全中ベスト4
この3つを大きな目標に掲げ、毎日の練習では「そのために今日は〇〇を頑張ろう」と細かい目標を持って練習に入っていました。
結果、北信越大会の全中代表決定戦で、試合中に背中の筋肉が切れてしまい、目標達成はできませんでしたが、自分は技術も精神力もすごく成長したと感じています。
目標設定にこだわろう
LEADのU-14女子クラブチームの例も紹介します。
中学時代の僕のように、今後の大会での大きな目標を決めるだけではなく、
最終目標から逆算して、1年後(最終目標)→10ヶ月後→8ヶ月後→半年後→4ヶ月後→3ヶ月後→2ヶ月後→1ヶ月後→2週間後・・・
最終目標を達成するためには毎月どんな成果が必要か、そのための目標を細かく決めて、なんなら毎回の練習や練習試合で、チーム目標と個人の目標を設定することを行っています。
先日の県大会で優勝を果たしたLEAD女子クラブチームだが、練習時間は正直言って、それほど多くないと思う。平日は週3日、たったの2時間。準備から片付けまでを含めての2時間です。
選手たちが定めた目標に連れていけるよう、僕も精一杯の指導と、成長と成果に繋がるようなスケジュール調整に努めているが、やはり選手自身の目標設定と高い意識で練習に取り組んでいるからこそ、みんな技術も伸びているんだと思います。
僕が学生の頃に、ここまで目標を細かく設定していたなら、毎回意識高く練習できていただろうし、もっといい選手に成長できていたと思う。
目標設定があいまいな選手、ちゃんと目標を持って練習に入っていない選手を見ていると、持っている能力の半分ぐらいしか出せない時があるほど、プレーが不安定です。
もしあなたが、細かいところまで目標を設定していないのであれば、さっきも言ったように最終目標を立てて、そこから逆算して、毎回の練習目標を設定するようにしてみてください。
あなた自身が「目標」に対して、どれだけ本気かによりますが、目標を持って練習に入るだけでも必ず変わります。
自分のプレーに自信がない
自分のプレーに自身が持てない選手はたくさんいます。だからこそ意識高く練習する必要があるし、場数や経験が必要だと僕は思います。
ですが、自信がない言い訳として、
- バレーを始めるのが遅かったから
- ちゃんと教わってこなかったから
- 試合経験が少なかったから
このような言い訳をよく聞きますが、そんなことはあなたの自信とはあまり関係ありません。
現にLEADの卒業生にも、6年生からバレーを始めて、県外の強豪校へ進学し全国大会で活躍した選手もいるし、中学からバレーを始めて、高校で主力として頑張っている選手もたくさんいます。
その子達に共通していたのは、「自分が上手くなることに楽しさを感じていた」「できないプレーを克服することに必死だった」ことだと思います。
常にだれよりも早く練習に入り、誰よりも声を出し、誰よりも多くボールを触るという意識の高さ。今のプレーはどうか?というような僕への質問も多く、「みんなと同じことしていてもダメなんで」と、その選手達は同じことを言っていたのを今でも覚えています。
そもそも自信というのは「小さな達成感の積み重ね」でついていくものだ。
褒めて伸ばすアプローチもあるが、褒めるだけで自信がつくのであれば、嘘でもいいという話になる。でも、いくら人に褒められたとしても、あなた自身が「自分の成功を信じる」ことができないのであれば、それは自信ではない。
小さな達成感を得るためには、
- クリアできた
- まだ上手くできないけど、トライした
- 納得いかないけど、最後までやり切った
というように、自分を肯定した状態で練習を終える必要があります。そして、そのために必要なのが「小さな目標(細かい目標)」です。
小さな目標を持って練習に取り組み、小さな達成感を得ることができれば、たとえ練習試合で負けたり、なかなか決められなかったり、ミスが出てしまっても、自信をつけていくことはできるのです。
負けるな!できる!頑張れ!
「自信がないんです」と悩む選手に言えるアドバイスがあるとしたら、「だったらもっと練習しよう」ということになります。
「〇〇のプレーがうまくいかないんです」と聞かれれば、技術のアドバイスができるが、自信がないから練習に身が入らないなどというのは、言い訳でしかないと僕は思う。
それか、自分が上手くなることが恐いと感じてしまっているのかもしれない。なぜなら、先ほどの言い訳ができなくなるから。
でもそれは、自分のことしか考えていないということにもなる。だって、仲間のことが頭にない。
あなたが真剣に変わりたい、自信をつけたい、強くなりたい、そう思うのなら・・・
仲間の為に、チームの為に、応援してくれる家族の為に、今の自分の状態を受け入れ、上手くなる事にもっと貪欲になることからやっていきましょう。
- まずは最終目標を決めて、そこから逆算して毎月の目標を定めること
- 毎回の練習に、目標を持って入ること
- 小さな達成感を積み重ねること
上手くなる方法はいくらでもあります。
トライするかはあなた次第です。
僕はあなたを応援しています!

