石川県/バレーボールクラブ/バレーボールスクール/LEAD
メンタルコーチの前田佳奈です。
突然ですが、あなたは、
メンタルが強い選手ってどんな選手のことだと思いますか?
常に平常心で?いつも前向きで?どんな時も強気な選手?
それとも、弱音を吐かない選手でしょうか?
私はそうは思いません。
たしかに、理想的だな~?とは思います。
常に冷静で、どんな環境でも平常心。いつも前向きで強気で、弱音を吐かない。。。
でも、そんな選手います?笑
大事な試合になればなるほど、緊張やプレッシャーもあって当然ですし、
バレーボールのようなチーム競技であれば、チーム全員の想いも背負ってコートに立つのですから
「いつも通り」になんていかないはずです。
試合で弱気になったエースの話
先日、岐阜県で行われたヤングクラブバレーボール大会に、U-14男子チームで出場してきました。
1日目は予選グループ。
予選2試合をストレート勝ちし、あと1試合勝てば「1位通過」で翌日の決勝トーナメントに進出できる。そんな最終試合での出来事です。
エースの1人がミスを連発し、打てばアウト。打てばネット。
スパイクが全くコートに入らなくなりました。
それにつられるかのように、もう1人のエースもミスを恐れ、「入れてこスパイク」になりました。
2人とも、ビビッて勝負にいかないのです!
まわりの選手まで、サーブミス。繋ぎのミス。声も出さず。
結果フルセットで負けてしまい、グループ予選は得失点1ポイント差で、2位通過になりました。
試合後、監督の幸介からは、
『2人とも逃げてるだろ?
まわりのメンバーは、エースがしんどい時に声をかけたのか?』
と叱咤されました。
私も「これだと、明日の決勝トーナメントも勝ち上がることはできないよ?」と伝えました。
2人のエースについて、もう少し詳しくお伝えすると、2人とも中学からバレーを始めた選手です。
1人は部活を途中でやめて、クラブで練習を積んだ選手。もう1人は、中学の県大会目前にケガをし、試合にも出れずに2か月以上休養していた選手で、今回が復帰戦でした。
2人とも、力はあります!高さもありますし、今後が楽しみな選手です!
ただ、他の選手に比べると、圧倒的に経験が足りません。
そんな2人が試合で、初めての壁にぶつかったのです。
私と監督は、正直どうなるか予測ができませんでした。
経験も少ないし、一晩で切り替えができるかどうか・・・。
チームの期待に応えることができるのか・・・。
翌日・・・
翌朝、私は2人を呼んで話をしました。
2人とも、県大会も出れなくて悔しい想いをしたんだよね?
でも、そんな2人をLEADはエースにしてるんだよ。
2人にはその力があると信じて任せてる。だから、もし2人が勝負にいって、打ったスパイクが止められたり、アウトになったとしても、
『だったら、他のメンバーにトスを上げれば良かった』とはチームは思わない。最後はエースに託すよ!
その時の2人の顔が、緊張しているけれど、目がイキイキしていたので、
個人的には、いけるかも?なんて思っていましたが。。。
迎えた決勝トーナメント。さすがにレベルが違いました。
どのチームも、中学生とは思えない素晴らしいエースがいましたし、守備もいい。
LEADは初戦、序盤にリードしたこともあり、自分たちの展開に持ち込むことができました。
エースも、昨日とは別人なくらい、素晴らしいスパイクを決めてくれます!
そして、2戦目。相手はVC長野。
レフトの選手がうまくコースを打ちわけてきて、守備もすばらしいチームです。
1セット目は、21-17で取られてしまいました。
2セット目は、序盤に少しリードしましたが、相手の粘りもあり追いつかれる展開。
3点差をつけてはまた追いつかれるという大接戦!
ここで184cmのエースが本領発揮です!高さのある豪快なスパイクを打ちます!
ところが相手も繋ぐ!繋ぐ!
デュースになる大接戦となり、先にセットポイントを許すも、24-22でなんとかセットを取り返します!
3セット目は15点マッチ。
序盤から1点ビハインドの試合展開。
そこで、エースが足をつるアクシデント!
後衛に下がったところで、メンバー交代します。
しかし、ピンチがチャンスに!
交代で入ったメンバーがサーブを決めれば、リベロが好レシーブ!
ミドルのクイックも決まり、先に8点を取りチェンジコート。
しかし、相手も粘ります。
相手エースのキレのあるスパイクが決まり、サーブでも攻められ追いつかれてしまいました。
10-10 タイムアウト
選手達は真っ赤な顔で、肩で息をしていましたね(笑)
「フォロー入るから思いきりいけ!」
「決めてくれよ!」
「頑張れ!」
控えメンバーも必死で声をかけます!
足をつっていたエースは、コーチのケアでなんとか踏ん張り、
コートに戻った後はブロックアウトやフェイントなど、冷静に技のあるスパイクを決めました!
「最後は気持ちだぞ!いくぞ!」
ベンチでは、そんな言葉が飛び交っていたでしょうか。
最後はエース勝負。
みんなが必死で繋いだボールを、エースはストレートコースに鋭いスパイクを決めました!
そして、デュースにもつれる大接戦は、18-16で勝利!
この勝利は、選手12人・ベンチスタッフ、応援する保護者、みんなで掴んだ勝利でした。
弱さを抱えたまま挑戦する選手は「強い!」
今回の大会は、選手一人ひとり、そしてチームとしても、一戦一戦重ねるごとに成長が見えた大会です。
チームの絆は、試合ごとに強くなっていきました。
あとで感想を聞くと、腹痛起こすほど緊張していたそうです。
逃げたい場面もたくさんあったと思います。
大事な場面でトスをあげること。
相手がリードしている状況でレセプションをすること。
大接戦でメンバー交代し、サーブを打つこと。
みんなの期待を背負って、スパイクを決めにいくこと。
大きなミスをしても、コートに立ち続けること。
そんな時に、
常に冷静でどんな環境でも平常心?いつも前向きで強気で弱音を吐かない?
できるはずがありません!
そうした弱さを抱えたまま、戦う選手。挑戦する選手って、どうですか?
強い選手だと思いませんか?
ビビりながらも挑戦している姿ってカッコいいし、心から応援したくなるものです!
試合に勝とうが負けようが、観る人に感動を与えます!
大会は、ベスト8で終わりましたが、
試合に負けた後の選手達の顔は晴れやかで、親も笑顔。大満足の結果でした!^^
試合後、選手が「まだ帰りたくない」と言うので(笑)
会場近くの川島パーキングエリアに寄り道。
帰りのバスも疲れて寝てるのかと思ったら、全く寝ずに楽しく帰ってきたようです。
解散の際も「見送りをする」と言い出し、仲間と別れたくない様子。(恋人か!笑)
みんなで壁に立ち向かうと、これほどに絆が強くなるだと、
私自身も、いろいろ学んだ2日間でした。
このチーム、そしてメンバーに出会えて、本当に幸せです^^
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